1. 筋肉の種類と特徴
筋肉は大きく3種類あります。
- 骨格筋
- 随意筋(自分の意志で動かせる)
- 労働・運動に関わる主要な筋
- 横紋筋(しま模様あり)
- 心筋
- 不随意筋(自分の意志で止められない)
- 心臓の筋肉、持続的に収縮を繰り返す
- 横紋筋
- 平滑筋
- 内臓や血管の筋肉
- 不随意筋
- 横紋なし
👉 試験では「骨格筋=労働生理の中心」で出題されやすいです。
2. 筋収縮の仕組み
- 筋繊維の中に アクチン(細いフィラメント) と ミオシン(太いフィラメント) が並び、互いに滑り込むことで収縮する(スライディングフィラメント説)。
- 筋収縮には ATP(アデノシン三リン酸) がエネルギー源として必要。
3. エネルギー供給の仕組み
筋肉が働くときのエネルギー供給は大きく3つ。
- ATP-CP系(クレアチンリン酸系)
- 即効的エネルギー供給
- 数秒間の瞬発力(短距離走、重量挙げ)
- 解糖系(無酸素的代謝)
- グリコーゲンやブドウ糖を酸素を使わずに分解してATPを生成
- 乳酸がたまり、筋疲労の原因になる
- 数分間の運動で主に使われる
- 酸化系(有酸素的代謝)
- 酸素を利用し、糖質・脂肪・タンパク質を分解してATPを生成
- 長時間の運動で重要(持久走、労働の持続)
👉 第二種衛生管理者試験では、
「瞬発力=ATP-CP系」「持久力=有酸素的代謝」「疲労=乳酸の蓄積」
といった点がよく問われます。
4. 筋疲労と回復
- 筋疲労の原因
- 乳酸の蓄積(解糖系の産物)
- 酸素不足(酸素負債)
- 回復
- 運動後に酸素を多く取り込むことで、乳酸が分解されエネルギー源に再利用される。
